狂乱のお盆商戦をスーパーの従業員目線で振り返ってみる

こんばんは、さぶろーです。
売場を見渡すと、どこもかしこもスッカラカン。お客さんからは「物が何もないけどどうしたの?」との声が多数。
多くのお客さんが来店してごった返しになった8月15日。
まず初めに小売業の皆様、お疲れ様でした。
卸、配送業の皆様も急な発注量・配送量増で大変だったと思います。ありがとうございました。
では狂乱のお盆商戦をスーパーの従業員目線で振り返りましょうか。
数値に主眼を置いて、あくまでもドライな視点で考察していきたいと思います。
※ただのパートのおじさんが語っています。はじめに知っておいてください。

商戦振り返り
台風の前日は売れます。如何に早く情報をキャッチし、商品を売場へ素早くリリースするか。大きく売上を伸ばすにはそれに尽きます。
台風が反れて大外れを引く可能性もあり得るわけで、その点で言えばリスクを取った行動ですが、これは日本全国どのお店にも言えること。

しかし今回は見事に当たり、生鮮惣菜も含めて大幅な拡販に成功していました。欲を言えば、自部門(日配)ではもう少し食パンを多めに取るべきでしたが。
お盆商戦が本格化した8月13日から15日までの期間で区切ってみると、店売上は前年比140%、自部門売上は150%と凄まじい数字を叩き出している。客数も130%と売上に見合う上がり方。8月の折り返しで数値は大幅なプラスになりましたので、後半戦は余裕を持って戦えます。少しずつ利益商材をメインにスライドしても良いと思えます。

牽引したのは間違いなくグロサリー部門
やはり有事の際はグロサリーが伸びる。水、米、防災食品と関連商品が多いので当たり前ですが、棚の回転速度が目で見てもヤバかったですね。米不足、南海トラフ地震と立て続けに起こりすぎです。そこに台風!

カップ麺やパスタなど長期保存可能な食品も伸長しました。

水やパックライスの緊急送り込み、買上げ点数制限と短期間に色々起こりましたが、そのタイミングに乗じてロングライフパンもたくさん取るべきだったと後悔しています。「うわー水の入荷量エグいなー」と他人事のように眺めているだけで、自部門の商機を逃してしまいました。水・乾パン・パックライスとともに併売出来たのに。悔しい。


課題点
駅前立地で学生街と、祝祭日の晴れの日にとにかく弱い当店ですが、例年とは違い、学生が夏休みに入った7月後半からも客数は前年より逓増。
店長から「今夏は客数が増すので欠品には気をつけるてくださいね。」と言われていたが心の何処かで「コロナも落ち着いたしそんなわけあるかいな。皆旅行に行って来店しないさ」と斜に構えていた部分もあり弱腰発注。だから担当している棚で割と欠品が出てしまいました。そしてトドメの15日当日のパンの早期欠品。台風前日は読み切れない部分もありますが、食パンだけでも多めに取っておくべきだった。やはりアンテナを常に張り、パートにはキャッチできない情報を持つ店長には頭が上がらないですね。経験してきた場数が違いました。
また、ロスを気にしすぎてお客さんを信じきれませんでしたね。なんと情けない。
店舗異動がない身なので、長年勤めていると「この店の8月はこんなもんだろ」というバイアスがかかっていたのかな。
心を入れ替えなければいけないですね。
毎年同じ事が起こるわけがない。人口も嗜好も商品トレンドも日々変化していくわけですから、その流れに置いていかれないようにしなければ。
ロスよりもチャンスロスが多く見られた8月上旬~お盆商戦。状況を正しく把握して下旬に活かしていきたいです。

ではまた!