こんばんは、さぶろーです!
都内の某スーパーマーケットでパートとして働く38歳のおじさんです。日々、レジや品出しをこなしながら、ブログで仕事の気づきや妄想を綴っています。
前回の記事では、スーパーマーケットでのAI活用の可能性について語りました。事務処理や発注の効率化、廃棄ロス削減など、AIの力で業務が劇的に変わる未来を妄想しました。でも、今回は視点を変えて「AIには現時点で絶対に勝てない人間の力」について考えてみます。キーワードは「売り抜くちから」と「製造技術」。パートのおじさんの目線で、スーパーの現場のリアルをお届けします!
AIが敵わない「売り抜くちから」とは?
スーパーマーケットの仕事で、AIがどうやっても勝てないもの。それはズバリ「販売力」、もっと具体的に言うなら「売り抜くちから」です。この「売り抜くちから」って、なんだかカッコいい響きで好きなんですよね。僕が思う「売り抜くちから」とは以下のような要素が詰まったものです。
・単品量販の迫力
例えば平台に商品をドーンと山積みにして、通りがかったお客さんの心をガッチリつかむような売り場作り。色とりどりの野菜や、美味しそうな菓子パンが所狭しと並んでいると、つい「買っちゃおうかな!」ってなりますよね。あの圧倒的な展開力、視覚的なインパクトは、経験とセンスがものを言う領域。AIがデータで「この商品が売れる」と予測できても、人の心を動かす「魅せる売り場」は人間の感性じゃないと作れない気がします。
・絶妙な発注数と胆力
スーパーの発注は数字の計算だけじゃなくて、勇気と決断力も必要なんです。鮮度を保ちつつ、当日中に売り切るための「ちょうどいい発注数」を見極めるのは、経験のなせる技。例えば、僕の職場で1日平均15個売れる菓子パンを、特定のセール日には600個入荷して当日完売!なんて大胆なチャレンジ、AIにはなかなかできないですよね。(実際僕が仕掛けました。)データ分析は得意でも「これはいける!」という直感や気概は人間ならではのもの。鮮度を保ちながら売り切る技術も、人の経験と意志が光る瞬間です。
・お客さんとの一瞬のコミュニケーション
売り場でお客さんに「今日はこれが新鮮ですよ!」と声をかける瞬間や、レジでのちょっとした会話。お客さんの笑顔を引き出すあの瞬間は、AIには再現できない人間の温かさだと思うんです。
製造技術:AIじゃ真似できない職人技
次に、AIが勝てないもう一つの領域は「製造技術」。スーパーマーケットの生鮮食品売り場や惣菜コーナーでは、職人技ともいえる技術が光っています。
・商品化のスピードと見栄え
例えば、鮮魚コーナーでのお刺身作りや、フルーツ盛り合わせの美しさ。素早く、かつ見た目が美しい商品を作る技術は、長年の経験に裏打ちされたもの。魚をさばく手さばきや、フルーツをカットして色鮮やかに盛り付けるセンスは、AIがどんなに進化しても簡単には真似できません。
僕の職場でも、ベテラン社員さんが作る商品は、お客さんが「これこれ!いつも楽しみにしてるの!」って言ってくれるほどのクオリティ。見た目も味も人の手が生み出す「特別感」は、やっぱり人間ならでは。
・ブラックボックス化された技術
こういう技術って、実は言語化や体系化が難しいんですよね。ベテランスタッフの「なんとなくの感覚」や「長年のカン」が、商品のクオリティを支えている。いわば「ブラックボックス」な技術だから、AIにそのまま教えるのは至難の技。この人間性能の高さがスーパーの現場では大きな価値を持っています。
定番+αを支える「人間性能」
スーパーマーケットの売上の土台は、定番商品の安定した販売です。牛乳、卵、食パンみたいな「いつもあるもの」がお店の信頼を支えています。でも売上を伸ばしたり競合店に勝つためには、定番に「+α」の特別感が必要。その「+α」を生み出すのが、さっき話した「売り抜くちから」や「製造技術」なんです。
この「+α」はAIのデータ分析や効率化だけじゃ生まれません。人の経験、直感、情熱が織り交ぜられて初めて、お客さんの心を掴む売り場や商品ができる。人間の個性やセンスがスーパーの「個店力」を作っているんだなと、現場で働くたびに実感します。
AIで強化されるチェーンストア理論
とはいえ、AIの力はバッチリ活かせる場面もあります。前回の記事でも触れましたが、AIはチェーンストア理論の強化にとても役立つんです。例えば...
・無駄のない仕入れ
AIが全店舗の売上データを分析して一括仕入れを最適化。どの商品をどれだけ仕入れるか、データに基づいた正確な予測が可能です。
・店舗標準化
どの店舗に行っても同じサービス、同じ商品ラインナップを提供できるように、AIが業務プロセスを標準化。チェーンストアの強みである「どこでも同じ品質」をさらに強固にします。
・効率化で生まれる時間
発注やシフト作成、在庫管理をAIに任せれば、社員やパートの負担が減り、売場での接客や売り込みに集中できる。これぞ僕のモットー「社員をフリーハンドにする」の実現です!でも、チェーンストア理論で効率化された土台の上に「個店力」をプラスするのは、やっぱり人間の力。AIが土台を固めてくれるからこそ人の「売り抜くちから」が際立つんですよね。
競合に勝つための「個店力」
スーパーマーケットって、競合店や前年比の自分との戦いでもあります。近くのコンビニやドラッグストア、ネットスーパーに負けないためには、AIの効率化で土台を固めつつ、人間の「売り抜くちから」で差をつけるしかない。
例えばセール日に600個の菓子パンを売り切るような大胆な挑戦や、お客さんが「このお店の惣菜、最高!」って言ってくれるような商品作り。これが僕の職場みたいな個店が輝く瞬間なんだと思います。
おわりに:AIと人間のハイブリッドな未来
AIはスーパーマーケットの業務を効率化し、チェーンストアの強さをさらに引き出してくれる。でも、お客さんの心を動かし、売上を伸ばす「売り抜くちから」や、職人技ともいえる「製造技術」は、今のところ人間の独壇場。これからのスーパーマーケットは、AIのデータ分析と人間の情熱がタッグを組む、ハイブリッドな未来になるんじゃないかなと思っています。さぶろー、38歳、パートのおじさん。これからも現場で感じたこと、妄想したことをこのブログで発信していきます!
過去の記事(AIでスーパーの未来が変わる!)もぜひチェックしてください。
ではまた!